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問題山積の装飾音 正しいプラルトリラーとは…

バッハインベンション10番の譜読みを開始してから約2ヶ月が経とうとしていますが、全然上達しません!

まずは問題の装飾音符!
・音が出すぎていたり(アクセント)/音が抜けてしまったり
・早く弾きすぎて音がくっついてしまったり/遅く弾きすぎて装飾音に聴こえなかったり
・装飾音の最初の音が揃わなかったり
・装飾音に引っ張られてテンポ感&リズム感が失われてしまったり…
問題山積!解決の糸口すらも見つからなかったので、先生に相談して一部の装飾音を削っていただいたりもしたのですがそれでも難しい。

たとえばコレ↓

インベ1

バッハのトリル/プラルトリラーは主音符の1つ上の音から弾かれることが多いですが、
(上記赤枠の例でいえばソ/ファ/ソ/ファ)、音数が多すぎるのでファ/ソ/ファと弾くことにしました。


ほかにも、両手で弾くモルデント↓

インベ2

音が揃わないうえ、(複前打音のように)モルデントが拍頭よりも少し前で弾いてしまうので右手のモルテントを削りました。。


さらに、後半の長いトリル!↓

インベ3

こどもの頃は詰め込めるだけ詰め込んで弾いていましたが、先生から左手の8分音符と合わせるよう指示をいただいたので…
トリルをまさかの16分音符で弾くことにしました。。。
見せ場なのにショボい(´・ω・`)


それでも音の長さ(とくに装飾音のあと音が短くなったり/長くなったり)にバラツキが出てしまうので、最終的にテンポも落とす!
装飾音に引きずられないようレガートで弾く!
ここまでしてどうにか最後まで弾けるようになりましたが…

もはや自分が知っているインベンション10番ではない!!
;つД`)なにコレー?!


最近、装飾音符に関する記事をよく見かけますが本当に難しいですよね。
装飾音を弾くこと自体難しいですが、さらに拍感/テンポ感を損なわず弾こうとすると激ムズです!!!

とりあえず現状をアップしますが記録用なので聴く価値無しです!

最後、盛大に失敗。。(;´Д`)

-----

話は大きく変わりますが…
プラルトリラーの弾きかたについて『主音符の1つ上の音から弾かれることが多い』と書きました。
YouTubeでもそう解説されていることが多いですよね。





この弾きかたについて、音楽研究家/ピアニストとしても有名なパウル・バドゥーラ=スコダ氏が
「20世紀になってから創案されたものであり、実践では存在していなかった」と指摘している記事を見つけました。

http://atwien.com/mwbhpwp/wp-content/uploads/17PBS_Pralltriller.pdf

ピアニスト/チェンバリストでバッハ弾きとしても有名なランドフスカ氏が文献に関する知識不充分もまま理解し“正しい奏法”として拡散されてしまったとのこと


スコダ氏にによると上記記載したインベンション10番の冒頭
インベ1

ファ/ソ/ファと主音から弾きはじめるのが正解らしい。
じゃあ、わたしが今弾いている弾きかたのほうが正しい?!


巨匠ふたりの見解の相違
結局、どのように弾くことが正しいかわかりませんが、「バッハはこう弾いたであろう」と想像して弾くのが楽しいのですよね♪

まぁ、わたしのインベンション10番 簡単バージョンは確実に間違っていると思うけれど…
(;'∀')


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コメント

No title

かつさん、こんにちは!
北海道は雪が大変そうですが、大丈夫ですか?

私の弾いているインヴェンション7番もちょこちょこ装飾音が出てきますが、冒頭から左手の装飾音はキツイです。きれいに音が出ません…しかも手が冷えてると余計に滑ります。

ところで、かつさんが説明している最初の装飾音、私ならファ/ソ/ファで弾きます。今まで先生から指摘がないので、こういうパターンの装飾音は3音で弾いてます。
今度インヴェンション10番を弾く機会があれば、先生に聞いてみますね。ためになる情報ありがとうございますm(_ _)m

音が素敵です

なんか、リヒテルの弾いた平均律のような音だな~
って思ったらヤマハでしたか。やっぱり。

ゆうことをきかない生徒だった私は、長いトリルはオフビートの断続的モルデントで弾いてたな、って思い出しました。
チェンバロだと粒が揃うんですが、ピアノだと早いトリルを弱音で弾くのが難しくて煩くなるもので・・・

No title

かつさん、こんにちは。ちょうど昨日私も同じインヴェンション10番を先生にみてもらってて、同じようなことを言われたところです。プラルトリラーがうまく入らなくて、その部分だけ不自然にテンポが遅くなってしまうんです。それからあの長いトリルのところも私は左手との共演というのを無視して、入れらるだけ押し込んでいるような弾き方をしていて、先生からやはり16分音符で弾いて左手のメロディーラインの拍と合わせた方が良いと言われました。インヴェンションはほんとに奥が深いですね。

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時々立ち返って確認したい、、、

やっと最近1番が形になってきて、次は4番に手を付けている所です。
装飾音、私は弾こうとすると無意識に身構えてしまって、体や手がフリーズしまい上手く弾けないというのが多く、悩みだったのですが、今回添付の動画2番目の先生の「装飾音は、口で歌える速さで」を聞き、納得。
どうしても「素早さ」が意識されてしまう所があったのですが、音楽の流れを意識すること無しに、手や指を分離させて弾いている事が多かったので、これからは、装飾音が出たら、慣れないうちは一旦立ち止まって、装飾音を入れた状態の表情を確認しつつ、ゆっくり弾く、を心がけようと思います。

添付動画一番目の先生が解説していた「装飾音の古典奏法と現代奏法の違い」も参考になりました。
手持ちの楽典の本には、プラルトリラー、モルデント共に、「本音→一度上又は下→本音」の解説しかなく、インベンションの楽譜(全音)には、プラルトリラー→「一度上→本音→繰り返し」の解説が書かれており、どっちなのか?と思っていましたが、古典派以前とそれ以後では弾きかたが異なる、と違い、今さらながら、目からウロコ👀でした。
インベンション4番の長いトリルはどう弾けば?の解説では、ついている音符の音価全部にトリル入れなくていい、とありましたが、その後手持ちのCDで同じ曲を聴いて見ると、人によって入れ方が違っているので、やっぱり、曲の表情や各自の演奏力など加味して臨機応変に、なんだな、と。

かつさんの10番、優しい音ですね。
無理にすっ飛ばしたような速い演奏より、この方がいいと思います。
途中で、「主よ、人の望みの喜びよ」のようなフレーズも出てきて、このくらいゆっくり弾いた方が、「主よ~」との関連性もイメージさせていいと思います。(ふと気が付きましたが、同じト長調、8分の9拍子)

全然話は飛びますが、かつさんって、教員免許お持ちだったんですね。
世界史の授業の話をよんで、曖昧だった、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ブリューゲルの各作品の描かれた年代や、イタリア→(ドイツ地域の)北方ルネサンス、という流れを今さらながら再確認。。。😅






Re: No title

ぴあのりこさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

返信が遅くなり申し訳ありません。

今年の札幌は雪が多いですね。
わたしは北海道の豪雪地帯出身なので驚くこともないですし、地下鉄通いなので影響もありませんが、、歩きにくいです。

利き手である右手ですら綺麗に弾くことは難しいのに、左ならなおのこと。むしろうまく弾けたら奇跡ですよね。
右手にあわせて綺麗に東食音が弾けたら内心「ラッキー♪」って思いますもの
※運まかせ((´∀`))ケラケラ

>私ならファ/ソ/ファで弾きます
最初の装飾音について、ぴあのりこさんもそう弾いていますか?!
(ブログ記事を少し修正しましたが)スコダ氏によると主音から弾くことが正しい(つまりファ/ソ/ファで問題ない)らしいですよ。
正しい弾きかたがあるのかどうかすらわかりませんが、主音のうえの音から(ソファソファと4音で)弾かなくてはいけないとしても、そもそも技術的問題で弾けないですからね!!
選択の余地がありません!
( ノД`)シクシク…

ぴあのりこさんの先生の見解、ぜひ聞いてみたいです!そのときはよろしくお願いいたします

Re: 音が素敵です

ぴあのけものみちさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

返信が遅くなり申し訳ありません

最近お気に入りのレンタル室
ピアノの綺麗ですし、部屋が広く(天井も高く)て響きが良いのです!
演奏の粗は全てこのピアノが吸収してくれます
先生のピアノで弾くと粗がまるわかりで合格できず困ることになるのですが…

>長いトリルはオフビートの断続的モルデント
個性的でめちゃくちゃカッコいい((´∀`))ケラケラ
16分音符程度であれば弱音でも弾けますが、それ以上に早いトリルだと拍感を見失ってしまうのである程度音が欲しいですよね。
音が大きすぎるとガチャガチャとうるさく聴こえてしまいますが…トリルは難しいですね。

Re: No title

Gariさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

Gariさんもインヴェンション10番練習中でしたか!
装飾音を弾くことも難しいですが、装飾音に気を取られ全体が崩れてしまわないように弾くのが難しいですよね?
早くなったり遅れたり…わたしも自分の動画を見返してそう感じました。

>入れらるだけ押し込んでいるような弾きかた
Gariさんもそう弾いていましたか。こどもの頃はそう弾いていましたし、先生からも指摘がありませんでしたが…時代の変化なのでしょうかね?
確かに16分音符で弾いても違和感がないように感じます。Gariさんの“共演”という言葉がピッタリ♪
※左手のトリルは音が大きくて“競演”みたいになっていますが…
(;´Д`)

ただインヴェンションは奥が深く勉強になりますね。あと楽しい!
Gariさんのインヴェンション10番、ぜひぜひ聴かせてください♪

Re: No title

ゆるい春子さん、こんにちは
コメントありがとうございます!

拙い演奏を聴いていただきありがとうございます!

>ていねいで優雅
自分自身はもう少し躍動感が欲しいなぁと思うところなのですが、、そう言っていただけると「これで良いのかも」と自信になります!
単純だから((´∀`))!
トリルは無理して詰め込まない、春子さんの先生もそういう方針なのですね。
「無理なく美しく」
弾く余裕があれば別ですが、無理に詰め込むより美しく弾いたほうが絶対に良いですよね?!
わたしは春子さんからいっぱい刺激をいただいて、自分ももっと頑張ろうって思います!

インベンション10番、合格になったらまたアップしますので聴いていただけると嬉しです♪

Re: 時々立ち返って確認したい、、、

もとブラス娘さん、こんにちは
コメントありがとうございます!

インベンション1番、完成されたのですね?!おめでとうございます♪
インベンション4番は良い曲ですよね。インベンションのなかで1番好きと言っても過言ではありません!
比較的弾きやすいと言われ(といっても難しいですが)、インベンションのなかでも早い段階で習う作品なのでわたしも次くらいには弾けたらいいなぁ♪と思っています

>体や手がフリーズしまい上手く弾けないというのが多く
わかります。わたしもそうです!部分練習のときはそれなりに弾けても、通して弾くと音楽の流れとズレが生じてしまったり緊張で体がが強張って弾けなくなります。

ピアノ教育系のYouTubeでおなじみ森本麻衣さんもトリルは早ければいいというわけではない、口で言える早さがで弾く事が大切と言っていましたよ。
https://youtu.be/CGSLYv95rtA
早すぎず、遅すぎず適度な早さで…と言ってもこの短い音をコントロールして弾くこと自体が難しいですけれどね。。
練習あるのみ!お互い頑張りましょうね

装飾音を弾くタイミング(音の弾きはじめに揃えるか/装飾音の終わりの音に揃えるか)やどのように弾くか(本音から弾くのか/一度上から弾くのか)
本によって説明が違ったりして何が正解なのかわからないですよね。。。

ブログの後半に書いたようにスコダ氏はバッハ作品においても本音から弾くことが正しいと主張されているので、
SHUMPEI先生(最初に動画で解説されている先生)が絶対に正しいとは言えませんが、こういうふうに解説していただけると腑に落ちて迷わずに弾くことが出来ますよね。

ただ、グレングールドをはじめ、タチアナ・ニコラーエワ、アンドラーシュ・シフ、ロザリン・テューレック、アンジェラ・ヒューイット等々
バッハ弾き(バッハを得意としているピアニスト)は沢山いますが皆さん装飾音の弾きかたが違いますからね。
あまり正しさにこだわらなくても、自分が綺麗に弾ける弾きかたで良いのかもしれません。装飾ですし…

インベンション10番は速いテンポで弾くイメージがありますよね。。
解説書を読むとジーグ(テンポの速い舞曲の一つ)のように弾くと説明されていて、確かに舞曲のようき聴こえる作品ですが、
バッハ自身、カンタービレ奏法(歌うように)で弾くと書いているので歌えるテンポで弾きたいかな
※単純に速いテンポでは弾けないというのもありますが。。
(;´Д`)

>「主よ~」との関連性もイメージさせていい
確かにそうですよね。旋律も似ています!!!あと9/8は三位一体の三拍子ですしね

おバカさんの大学なのですが、、じつは世界史専攻なんです
ただ社会的歴史と音楽史が結びつかなくて、、、残念
;つД`)

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プロフィール

かつさん

Author:かつさん
小学校から高校までの約10年間ピアノを習い続けましたが

ハノン+ソナチネ+チェルニー30番+インヴェイションしかたどり着けずorz..

20年だった今ではバイエルすら満足に弾くことができません。

もはや、逆に奇跡!!!!

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