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微妙な色彩感覚の相違を実感することができず

木下牧子さん作曲『不思議の国のアリス』について[あるピアニストの一生]田所先生が書いた下記評価を記事にしたことがあります。
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木下牧子:不思議の国のアリス
この曲集全般を通して眺めてふと思ったことは、 ひょっとしてこの方は調性の差異による微妙な色彩感覚の相違を実感できない方なのだろうか、(絶対音感をお持ちではないのだろうか) ということである。
結局10曲とも色彩的には同系色というかモノクロのトーンばかりなのである。
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>調性の差異による微妙な色彩感覚の相違を実感できない
とはどういう意味なのか

そのあとの、
>(絶対音感をお持ちではないのだろうか)
という内容を含めて、わたしには田所さんの言いたいことが理解できませんでした。。

田所先生のいう色彩感覚の相違、わたしは実感できているのだろうか
できていないのであればどうすれば実感できるようになるのか…
才能?子供のころからの訓練が必要?
そもそも音/音楽の色彩感覚ってなんだろうと疑問に感じていました。


最近、ソルフェージュや和声を勉強するようになって気がついたのですが…

長調の作品にもマイナーコードが使われる

いや当たり前のことなんです!
本当に無知で恥ずかしい話なのですが…ツェルニー30番やソナチネの多くが
ハ長調でいえばCメジャー[ドミソ]/Fメジャー[ドファラ]/Gメジャー[シレソ]のように基本的な和声で構成されていますね
なので長調の作品には明るい音であるメジャーコードだけが使われると思っていました。

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上記ハ長調のダイアトニックコード表をみてもわかる通り、メジャーコードは3つ(C/F/G)しかなく、Am(ドミラ)のようなマイナーコードが登場するのですね
( ゚Д゚)

わたしもピアノ歴(トータル)10年越え!
ツェルニー30番やソナチネだけでなく色々な作品を弾いてきましたが、、全然気がつきませんでした。
暗いはずのマイナーコードも長調の作品に登場すると明るい響きに聴こえる…
残念ながらわたしは色彩感覚の相違を実感できないタイプか。
でも、勉強をしてそこにたどり着いただけで成長ですね(と思うほかありません)


長調は明るい、短調は暗い…だけではない
明るさの中にも影が、暗さの中にも光があるのかもしれないですね。

…聴きとること出来ないけれど
( ;∀;)

音の響きの違いが感じ取れなくても、
自分でできる限り楽曲分析をして調性の変化だけでも意識しながら弾けるよう練習しよう
※いまは転調しても「臨時記号が面倒だなぁ…」程度
(;´Д`)


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コメント

音への感性もグラデーションが

かつさん こんにちは
今年初コメになりますね♪。
今年もよろしくお願いします。

調性による色彩の違い、青島広志さんの本にもありました。
「やさしくわかる楽典」(日本実業出版社 2005)の中に、各調について、イメージと例となる曲を挙げている所があって、例えば:

ト長調…少年のような明るさと快活さを持つ調です。例:モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジーク
ハ短調…最も荘重で、悲劇的な調です。ベートーヴェンが好んだ調として有名です。
例:交響曲第5番「運命」、ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」

言われると、なるほどなあ、と思います。知識や感性が多少アレでも、作曲家が「この曲にはこの調性がベスト!」と考えて作っている音楽を聴いて楽しんでいるので、知らず知らずメッセージは受け取っているんですね。短調と長調の違いしか必要ないのなら、ハ長調とイ短調だけですべての曲ができていても良さそうですが、多分それだと、少なくともクラシック音楽は平板になってしまうのでしょうね。

音への感性はおそらく、「絶対音感」があるかないかとは別に、「非常に敏感」と「非常に鈍感」の間に、限りなくグラデーションがあるのでしょう。演奏する側ならある程度以上敏感でないといけないと思いますが、聴く側としては、神経質になるくらい敏感だったら、それはそれで大変そうですね。ピアノの調律ができていないのはもちろん嫌、カラオケでキーを変えて歌っているのも耐えられないとか…。

「共感覚」で、音に色がついている人とかもいるらしいですし、文字通り、音の世界は色彩に溢れていて、受けとる人自体も十人十色ですね。

No title

かつさん、私も初コメントです。
今年もよろしくお願いします!

かつさんの記事を拝見していて
思い出したことがあります。
小さい頃、ヤマハの教室で
先生が鍵盤を左から右に
ダダダーーーーーーッと弾いて
(アルペジオだったのかな???)
「ちょう」とか「たん」とか「げん」と
声を出して識別させられていました。

長と短は長調と短調のことだと思うのですが(ちがったりして??)、ゲンって?減??マボロシ??


今の私の先生は、小さなお子さんのレッスンでは調性を「自分のおうち」「友達のおうち」「親戚のおうち」などに例えて、ほら、おでかけしたよ~、帰ってきたよ~と説明してくれます。これが案外わかりやすく、ちびっこがみんな素敵に弾いています♪

理屈と理屈じゃない部分、両方あるかと思いますが、大人の理解力はかなり大きな助けになるのではないでしょうか!かつさんの演奏には、色彩がありますもん、大丈夫ですよ!!!





そういえばあの方も、、

先日は交響曲方向へのやや脱線ぎみコメント、m(__)m。

かつさんが好きなスクリャービンも、色と音の関係性を探っていた作曲家ですよね。
光文社新書「ドレミファソラシは虹の七色?」に、スクリャービンの話も出ていて、彼が作曲した「プロメテウス・火の詩」では、独自に発案した「色彩ピアノ」なる装置で、会場内に音に対応した色彩を投影するように指示があるとか。
この本には、彼がドレミファの何の音で何色をイメージしていたか、も出ています。
やっぱりこの音はこれ、と同感する所もあれば、違うなぁと思う所もあって、その辺は人それぞれでしょうけど。。。
(なんかまた脱線ぎみ😅)

音階内の音は七つ、虹の色も七色で、つい関連を考えてしまいたくなるのかも知れません。人間の普段の生活でまず一番に活用している感覚は視覚だと思われるので、それ意外の感覚に「色彩感」など、視覚に関する言葉を用いたくなってみるのもそんな理由かも。

でも、虹の七つの色以外にも、いろんな色がありますよね。原色の混ざり具合によって色々変化する中間色や、民族独自の伝統色など。人によって、好きな色、嫌いな色、それほど好きでも嫌いでもない色など。
音でも、同様な事が言えると思うのです。

あるものを、あるひとつの「形」にはめて、その「形」にのっとってやれないとダメ、というのが、今までの世の中のいろんな所で見られたと思います。
(もちろん、音楽の形式や演奏、練習上のメソッド等、必要なものは除きますが)
物事の捉え方や連想の仕方、表し方って、ひとつに括れるようなものでなくて、人それぞれなんだろうな、と。

ドビュッシーだかが言ったことで、「言葉で表現出来なくなった時、音楽が始まる」というものがあります。
言葉=物事を明確にする手段=視覚、と考えてもいいと思いますが、最初から全てをキチンと把握出来ないとダメ、とか、他の人がこうやって出来ているんだから同じように出来ないとダメ、とか、思わなくていいんじゃないでしょうか。
練習しているうちに、噛めば噛むほど味の出てくる昆布のように、風味がわかって来る音も出て来るかも知れませんよ。
🤤🍚🥢







No title

調、恥ずかしながら、全然わかりません。
絶対に勉強したほうがいいんだろうなあ、わかるようになったら楽しいんだろうなあ、と思いつつ、二の足を踏んでいます(老化が進んだ脳で、覚えられる&理解ができる気がしない。泣)
調による色彩の差異の違いがわかったら、より深みのある演奏ができそうですね(いつも何となくで弾いてしまう)
私もせめて調性の変化だけでも意識してみるように心がけたいです(と、以前、とあるレッスンの後で、同じことを思ったのに、すっかり忘れていました^^;)

Re: 音への感性もグラデーションが

BB鉛筆さん、こんにちは
コメントありがとうございます!

新年あけましておめでとうございます!

昨年はリアル&ブログ企画で色々お世話になりました!
今年もよろしくお願いいたします。

青島広志さんの本、『やさしくわかる楽典』をご紹介いただきありがとうございます!
わたしはあまり作曲家と調性が結びついていないのですが、、、ベートーヴェンはハ短調のイメージがありますね。
『運命』のイメージが強すぎるせいかもしれませんが…

吉松隆さんも『調性で読み解くクラシック』で「音楽家にもそれぞれ“自分好みの調性”がある」と言っていました。
https://www.ymm.co.jp/feature/chousei.php?ua=pc
作曲家と調性が結びついて聴いてみると良いかもしれませんね。
※上記のサイトにヘ長調は「ホルンが活躍」、ト長調は「弦楽器がよく鳴る」と書かれていました
ホルンは牧歌的で平和なイメージ、弦楽器は高貴で華やかなイメージ…と調性と楽器が結びつくとより具体的にイメージしやすいように感じました

>「共感覚」で、音に色がついている人とかもいるらしい

オーロラの泉??なんだか美輪明宏さんのような世界ですが…音に色が見えたら面白いですね
わたしの場合、音に色が見えることもなく音感自体が乏しいので想像するしかありませんが、自分なりのイメージを膨らませて弾いたり聴いたりすると良いのかもしれませんね。

音への感性と「絶対音感」の関係性はよくわかりませんが、、もはや田所先生の知るところということで気にしないことにします!

Re: No title

ina-kibiさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします。

>先生が鍵盤を左から右に
スケールか、アルペジオでしょうか?!たしかハノンには減七のアルペジオもあったような…
ina-kibiさんは調性を意識するよう指導され、練習していたのですね?!さすが

わたしは「ベードゥア」「ゲスドゥア」とフリガナを振らされただけ
「「ゲスドゥア」って誰だよ!」とツッコミながら、サッパリ理解もせず、とりあえず調号にあわせて弾いていました
※むしろいまもそうかも…

ちなみにソルフェージュのレッスンで長三和音/短三和音/減三和音/増三和音を答える練習があります
おそらくina-kibiさんの先生と同じように音の響きと調性を繋げる練習なのかな
※よくわかっていない。。(;´Д`)

>大人の理解力はかなり大きな助けになるのではないでしょうか
そうですね!高校生のときに楽典を習いましたが当時はさっぱりわからず、、でも今は少し理解できるようになりました
このまま頑張って色彩のある演奏を目指したいです!!

Re: そういえばあの方も、、

もとブラス娘さん、こんにちは
コメントありがとうございます!

>スクリャービンも、色と音の関係性を探っていた作曲家ですよね。
そうなのですか?!全然知りませんでした。
スクリャービンの中期/後期(神秘主義)の作品は掴みどころがなく難解に感じられますが、色彩を感じて聴かなければならいのかもしれませんね。※考えるな、感じろ!の世界?
それにしても「色彩ピアノ」、気になる~
学芸会の時に使うカラースポットライトのようなものでしょうかね?!
いまの時代、演奏の良し悪しだけでなくパフォーマンスも重視されてしまうので、ベートーヴェン『熱情』を演奏しながら赤⇒青⇒黄色⇒緑のようにクルクルまわして視覚的のも情熱の嵐にしたら面白いかもしれませんね

確かに色彩感は人それぞれ。
作曲家にはイメージした色があるかもしれませんが、明示されていない以上自分の中でイメージを膨らませて(勝手に?)色と結びつけても良いかもしれませんね。
わたしはすぐ「正解は何だろう」と考えて調べてしまうのでもっと柔軟に捉えられるようになりたいです。。

ちなみに、、最近読んだ本に「中世の時代は音と星(太陽、月、水星、火星…)を結び付けて考えていた」と書かれていました
※まだ天体が地球中心だった時代なので起点となる音が地球
音楽は宇宙の調和ですから色だけでなくありとあらゆるものを想像の糧にしてみるのも良いですね
※イメージを膨らませるがあまり作曲家の意図から離れるのは嫌だけれど…
(;´Д`)

>風味がわかって来る音も出て来るかも知れませんよ。
そうであればいいのですが、、そのまえに自分が燃え尽き出がらしのようになってしまう…
本当は一曲をとことん突き詰めたほうが色々なことが理解できそうですけどね。。これからの課題です!

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Re: No title

ジルさん、こんにちは
コメントありがとうございます!

ジルさんも調をわからないなんて意外!
( ゚Д゚)!!
楽典の知識がなくても弾けますからね。。
わたしも今練習している曲だけでも、なに調なのかを調べて覚えようお思っているのですが…
「#が4つ」という情報だけで譜読みを開始してしまいます。
(;'∀')
なので全然覚えられません!

調による色彩がわかったら(現実はどうかわかりませんが)自分の演奏にも色がつくようで楽しそうですよね♪
>調性の変化だけでも意識してみるように
一緒に頑張りましょう!!!

No title

知り合いに、音を聞くと実際に色を見えるという人がいました。また別の知人は音を聞くと肌で温度を感じるそうです。私はそんな特別な感覚は全くありませんけど、いくつかの調性についてはその調固有のイメージは感じます。例えばホ長調はお日さまのぬくもりとか。

それにしても 木下牧子作品に対する田所先生の批評は、個人的には大いに疑問を感じます。ひょっとしてという注釈付きではあるけれど、その人が絶対音感を持っているかどうか、作品から判断できるものでしょうか?まして、こどもとか初級者対象の曲だったら、どうしても表現の幅はある程度限られるのでは?という気がします。

Re: No title

タワシさん、こんにちは
コメントありがとうございました!

音に色を感じたり、温度を感じたりできるかたいるのですね。
そういう才能や特殊能力をお持ちであれば音楽の聴きかたも楽しみかたも、わたしのような一般人とは違っておもしろそう♪
タワシさんも調によるイメージがあるのですね?!音感があるからなのか、調の意識が身についているからなのか、わかりませんが羨ましいです!
わたしは#4つ、♭3つなど調号しか見ていなく何調の曲を弾いているのか意識しないまま弾きはじめてしまうので、いつまでたっても調によるイメージが身につきません!
※実際はホ長調とか変ホ長調など考えればわかるのですが…

わたしも同感!田所先生の仰りたい意味がわかりません。
それが、わたしには絶対音感がないのでわからないのかどうかのかも…それが気になって度々記事にしてきましたが、
元々会員用のページのようですし、あまり深く考えずに書いたのかなって思うようにしました。

色彩豊かと言えばフランス音楽、とくにドビュッシーをイメージしてしまいますが…この難易度だと難しいですよね

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プロフィール

かつさん

Author:かつさん
小学校から高校までの約10年間ピアノを習い続けましたが

ハノン+ソナチネ+チェルニー30番+インヴェイションしかたどり着けずorz..

20年だった今ではバイエルすら満足に弾くことができません。

もはや、逆に奇跡!!!!

※リンクについて

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